Sanctuary*

育児と編み物と音楽と。 日常の事を綴ってます。

最後に その目が見ていたものはなぁに?

ともだちが亡くなった。

自殺だった。

さっき連絡を頂くまで全く知らなかった。

彼女とは一度も実際にお会いしたことはないけれど

付き合いは長くて、お互い住所も知ってて

年賀状送ったり、手紙のやりとりもしていた。

私がCoccoが好きだと言ったら

彼女も好きだと教えてくれた。

私がCoccoがいつもしてたクロスのネックレスを探してると言ったら

似たようなネックレスがあったと言って、わざわざ私に送ってくれた。

それは確かに、私がどれだけ探しても見つからなかった理想の形だった。

おしゃれな感じのクロスはよく見かけるけど

Coccoがいつもつけているタイプのクロスは、もっともっとシンプルで

でも形がとても綺麗で、私は好きだった。

彼女が亡くなった日はCoccoのエメラルドツアーの初日だったらしい。

本当にただの偶然なんだろうけど

私はその時、11日のエメラルドライブには

彼女にもらったクロスをつけて行こうと思った。

一緒にCoccoのライブに行こう。

いつだか私が眠れなくて、苦しい夜

彼女は優しいコメントをくれた。

「眠れない夜は、世界で自分独りしかいないような錯覚に陥る」

そう言った私に、彼女は

「私もそうだ」といった。

「そんな夜は大体自分も起きてるから、メールを下さい」

そんな事も言ってくれたっけ。

あれから同じ様な夜を、どれだけ過ごしてきたんだろう?

私は今、病気も回復して殆ど薬も飲んでいないけれど

彼女はどんな想いで毎日生きていたんだろう。

いつも思うのは

自ら死を選び実行する人は

全くその気配を見せない。

昔突然自殺した同じ病室だったあの子も

何の前触れもなくいなくなった。

私が今出来る事は

彼女が最後に見た景色が、幸せなものだったらいいと祈る事くらいしかない。

「お疲れ様、ゆっくり休んでね」

と言いたいけれど、やっぱり寂しいよ。

タイトルは彼女も好きだったCoccoの歌詞

「ひこうきぐも。」から

きっと11月になると毎年思い出すんだろうね

忘れないよ。

沢山ありがとう。