刹那を想う。
今がこんなに愛おしくなる時がくるなんて
あの頃の自分は全く想像もしてなかった。
あんなに早く終わらせて欲しいと
心底願っていたのにね。
煩わしい色々な事が待ち受けている「これから」なんて
本当にもう見たくなくて、欲しくなくて。
今で精一杯で、明日がくる事は恐怖だった。
新しい朝はいつだって「諦め」の合図で
晴天は憎らしいものだった。
今日ぼんやり眺めていた空は
本当にやさしくて、美しくて
当たり前の日常がありがたかった。
今、私の瞳に映っている全てのものが
いつかは必ず失われるものだという事は解っているのに
このまま今がずっと続けばいいのに、とか
永遠を願ってみたりして。
大切なモノや守りたい何かが増えれば増える程
失う事のへの恐怖が強くなってく
いつかやってくるその時に
私はどうしてるんだろう。
越えられるんだろうか
あの時みたいに。