Sanctuary*

育児と編み物と音楽と。 日常の事を綴ってます。

17歳のカルテ、再び。

久しぶりに『17歳のカルテ』を観ました。

17歳のカルテ

※映画のあらすじなどはこちらをどうぞ

 

プロフィールでも少し触れていますが

私は過去に、情緒不安定性人格障害(境界性人格障害とほぼ同じ)

と診断され、闘病していた時期がありました。

現在は症状も落ち着き、平穏な日々を過ごせています。

以前一度この映画を観た時は、まさに闘病真っ最中の時。

当時観た時も、とてもリアリティがあり共感する部分が多く

個人的にとても好きな作品だなぁと思っていました。

でも最近、ふともう一度観たいという想いに駆られ

再度観てみる事に。

実は私もこの映画の主人公と同じように、閉鎖病棟に入院した経験があります。

その病棟で私が見てきた出来事と、この映画で描かれている事が

所々リンクして、なんだかとても懐かしくて切なくて

あの時抱えていた色々な感情やら思い出やらが溢れて止まらなくて

映画を観終わった時には大号泣していました。

当時はなんとも思わなかったであろう言葉にドキっとしたり、共感したり。

その良い例が、主人公のスザンナがアスピリンを大量摂取した後に

主治医に言われる

「君は周りを傷つけている」

というセリフ。本当にそうだ。

私もその事に気付けず、沢山傷つけてきたなぁ…なんてね。

自分だけを傷つけているようで、実は周りも深く傷つけている。

当時は自分には価値が無いと思っていたから

自分を傷つけて周りの人が傷つくなんて、思いもしなかった事だけども。

そういう些細な言葉のひとつひとつが、今の私には突き刺ささったりして。

他にも、スザンナが退院する時に回想するセリフで

私が今想っている事と、同じ部分がいくつもありました。

その一つが、入院していた時に出会った仲間達が

今笑顔でいるといいなぁと日々想っている事。

せめて、生きていてくれるといいなぁと祈っている事。

私が入院していた期間は、さほど長くはなかったけれど

振り返ってみて、後にも先にも短期間でこんなにも濃密な期間は

きっとこの時だけだろうなぁと思う。

それぞれが、それぞれの弱さと痛みを抱えていたけれど

皆、すごく生きていたなぁと思う。

昨日一緒に笑ってた人が、次の日にはもう二度と会えない人になっていたとしても

すごく生きていたのだなぁと思う。

私にとって、あの入院期間は

とても意味のあるものになっています。

当時は嫌に思った事も沢山あったけれど

今はどれも必要な事だったのだなぁと思えます。

この映画が、同じ病を患ってる(患ってた)方達からとても支持が高い理由は

映画の原作が自伝であることが大きいのかなぁ…なんて。

経験した事の無い人が、これを表現するのはとても難しいと思う。

だからこそのリアリティ。

またふと思い立った時に観て

大切な事を確認したいと思える作品です。