Sanctuary*

育児と編み物と音楽と。 日常の事を綴ってます。

東北地方太平洋沖地震

今回の地震が起きたとき、私は職場にいました。

かなり揺れたと思ったけれど

東京の私の職場は震度5強くらいだったようです。

幸い大したけがもなく、無傷だったので

定時まで仕事をして、その後帰宅…するにも

電車は全て止まっていたのでどうやって帰宅すればいいのか

本当に途方にくれていました。

以前相方と、もし大きな地震が来たときどうするか

そんな話をしていた時の事を思い出しました。

職場からは実家に帰るより、相方の家に帰る方がはるかに近い。

歩いて帰れる状況であれば、線路沿いを徒歩だねなんて会話を思い出し

私は歩く事を決意しました。

本当は会社にそのまま留まって、電車が動きだすのを

待っていた方が安全だったかもしれない。

だけど私は、帰りたかった。

いつ動き出すのか分からない交通機関を待つよりも

自分で動きたかった。

歩いて帰る事が不可能な距離ではないけれど

楽な道ではない事は分かっていました。

この判断が正しかったのかは分からないけれど

自分のとった行動に責任を持とうと、絶対帰宅しようと

心に誓い、会社を出ました。

駅前に行くと、既に物凄い人が溢れていました。

公衆電話の前に長蛇の列。

携帯電話を持っていない父の安否が分からなかったので

列に並び、順番を待つ。

並んでいる間、皆早く連絡が取りあえるようにと

長電話をしないよう心掛けている人たちが沢山いて

こういう時に人を思いやる事は本当に大事だと凄く実感しました。

家族の安否確認も出来たところで、徒歩帰宅スタート。

線路沿いを歩いて行く事を決め、歩き出すと

同じ様に徒歩で帰宅している人の流れが出来ていました。

阪神大震災の時、女性を狙った犯罪が多数あったと聞いたことがあったので

人の少ない場所や暗い場所は絶対行かないようにして

人の流れと同じように、ひたすら歩いていました。

黙々と歩いている時、沢山の事を見たり感じたりしました。

我先にと人を跳ね飛ばしてでも早足で歩いていく人もいれば

気分の悪くなった女性に手を貸す人たち

携帯電話で通話しながら

「いざとなったらその辺のチャリぱくるから大丈夫だし!」なんて

話している若い男の子もいた。

何度か立ち寄ったコンビニでは、トイレ待ちの行列や

食糧を買うための行列で混雑してはいたけれど

皆ちゃんと列に並んで会計してた。

レジのバイトの人達も、必死に会計していて

本当に皆頑張ってるなぁと何度も励まされました。

私はずっと一人で歩き続けていたので

途中、誰かと一緒に帰宅してこなかった事を後悔しました。

こういう時に女一人でいる事の不安は本当に計り知れない事。

相方と合流しようにも、職場がかなり離れていたので

それは不可能な事と判断し、一人でもしっかり歩いて帰らないといけないと

何度も自分で自分を励ましました。

携帯電話の通話やメールのやりとりはまともに使用はできなかったものの

ネットは無事に使用出来たので、mixiTwitterを頻繁に利用していました。

特にTwitterでは沢山の役立つ情報がRTされていて本当に助かりました。

公衆電話が無料化してるとか、災害時の注意等、本当にありがたかったです。

だけど携帯を使っていると、バッテリーがみるみる減っていきます。

その事が凄く不安だったので、途中寄ったコンビニで

乾電池で充電可能な携帯充電器を購入しました。

早めに買っておいて正解だったと思っています。

途中心配して携帯に電話をくれたりメールをして下さる方もいて

本当にありがたかったです。通話は全く繋がらなかったけれど

メールは時差がありつつもちゃんと届いていました。

途中で運よくバスに乗る事が出来たので

大分距離を縮める事が出来たのですが

流石に徒歩で自宅に帰るには体力がもたないかもしれない…。

そう思い始めたのが23時頃。

これからますます寒くなって、暗くなっていく。

普段であれば夜ひとりで外に居る事もさほど怖くもない私ですが

今は少し状況が違う。

このまま歩き続けるかどこかにとどまって夜を過ごすか迷っていた時

近くに避難所が解放されている事を知り、そこに行こうした矢先に

電車が動きだしたとの情報を入手。

無事電車に乗る事が出来て、帰宅する事が出来ました。

相方はとても職場が遠かったので

きっと今日中に帰宅は出来ないだろうと思っていました。

無理して帰らずに、どこかで泊まってねと伝えたけれど

私が不安を感じているに違いないと

本当に頑張って、無事に帰って来てくれました。

本当に嬉しかったし、ありがたかった。

今回の地震で感じたり見たりしたことを

これから先、絶対に忘れないでいようと

心に誓いました。

当たり前の毎日がどれだけ幸せな事なのか

本当に痛感しました。

と同時に、自分には何が出来るのかを考えています。

今出来る事を確実にしよう。

どんなに小さな事でも支援につながるなら

節電したり、募金したりしよう。

あの時私が感じた不安や恐怖とはくらべものにならない感情を

被災者の方たちは今も感じている。

私も相当不安だったし、怖かった。

そういう思いを自分が実際に体験すると、みかたが変わります。

明日からはいつも通り仕事が始まります。

またいつ大きな余震がくるか分からないので

もしもの時に備えて、準備しておく事が大事だと思います。

皆で協力してこの絶望を乗り越えられますように…。

どんな時でもおもいやりを忘れないでいたいですね。